2006年07月05日

信じてなんぼ!

役者の仕事って、ホントに日々の生活すべての時間が勉強だと思う。

バイト先とかで、どんなにやなことがあっても、「この経験を必ず演技に生かしてやるぞ(メラメラ☆×◎)」って思うしね。

でも、やっぱり一番学べるのはもちろん撮影現場。
だいぶ前になるけど、ある2時間ものの刑事ドラマで犯人の役やったんだ。そん時は、取り調べ室で、ベテラン役者のFさん扮する刑事に取り調べを受けるシーンだった。

で、ろくにセリフ合わせもなしにリハが始まったんだ……。

知ってるかもしれんが、普通のテレビドラマは、ドライ、カメリハ、ランスルー、本番、と最低でも4回は同じ演技をする。
参考までに、「ドライ」はカメラなしでのリハ。「カメリハ」はカメラの動きを主に付けるリハ。「ランスルー」は実際のように一通りやってみる。で、次がやっと「本番」。
で、もしそれぞれの段階で、何かうまくいかないことがあると「もう一度!」ってことになる。

で、ドライ、カメリハとオレも何とかこなしていたんだけど、Fさんは淡々としていて、「この人やる気ないのかな……?」と思う位だった。

で、ランスルーになって、いきなりFさん、リアル芝居に突入。
動きはまったくそれまでと一緒なんだけど、こっちに来るもん(オーラ?)が違う。オレもそれまでは、犯人役を”演じていた”んだけど、それからは自然に自分が犯人になっちゃったんだ……!

それは、Fさんがオレのことを「犯人」として扱ってくれたから。厳しいけれど芯の人間の暖かさを感じさせるそのセリフに、もうこっちは「何でも吐きます……」状態だった。

これがいまやってる「演技の基本10か条」の中の「いま”見えるもの”を信じる」ということなのか!!!

Fさんの目には確かに「人を傷つけたけど、本当はお前は悪いヤツじゃない!」と信じる若者の姿(つまりオレ)が映っていたのだ。だからこっちも演技プランも何もあったもんじゃない。自然とその役になり切ることができた。

すごく楽しい経験だった。やっぱプロ中のプロの役者はマジですごい!
でも、リハとのギャップは……。周りのスタッフはFさんはいつもこうだと知っているんだろうけど……。

ホント「信じてなんぼ!」の商売だよね役者は。改めてそれを勉強した出来事であった。
posted by タカシ at 23:39| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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